あらすじ
結婚して二年、夫の気持ちが分からない。
和平のために隣国へ嫁いだ王女セシリア。
無口な夫の優しさに、期待しては勝手に落ち込んでいる。
結婚記念日の翌朝、夫が昨日を忘れていた。
二人きりの夕食も、髪に触れかけて引っ込めた手も。
そして次の朝には、セシリアから昨日が消えていた。
夫と妻が一日交代で、直前の一日を忘れてしまう。
昨日の会話を確かめるため、二人は共同の帳面をつける。
けれど、夫が残すのは仕事と妻の食事量ばかり。
食べ残しより、書いてほしいことがある。
それを言えば、何を期待しているか知られてしまう。
自分が忘れた日に、夫はどんな顔で自分を見ていたのだろうか。