あらすじ
会社で「永久機関」と呼ばれる男、景司。疲れても弱音を吐かず、誰かが困れば自分の仕事を後回しにしてまで助ける。懸命に働いた結果、大きな成果を上げても、その手柄は同僚のものになる。それでも景司は不満を言わなかった。人の役に立つこと、それだけで十分に幸せだと思っていたからだ。
やがて長年勤めた会社を退職した景司は、突然、自分だけの時間を持つことになる。そこで初めて、自分が何をしたいのかを考え始める。温泉旅行、料理、読書、友人との時間。そして、過去の自分が決して不幸だったわけではないことにも気づく。
人のために生きた人生は、確かに幸せだった。しかし、自分自身を後回しにしていたことも事実だった。
「人のため」と「自分のため」。その二つを両立させることこそ、本当の幸せなのではないか。永久機関と呼ばれた男が、最後に見つけた人生の答えとは。