あらすじ

夜空が、まだ低かった頃。 陸には、白き大犬――狛陸(こまりく)がいた。 海には、長き海蛇――ニラミがいた。 狛陸は大地を踏み固め、人々が暮らせる陸を守った。 ニラミは島々を巡り、人の夢と歌を海へ運んだ。 犬守は陸に祈り、島巫は海に歌う。 二つは争うことなく、 陸と海は、ひとつの世界の中にあった。 だが、人が海を越え、 境界に線を引いたとき―― 少しずつ、世界の形が変わりはじめる。 夢が失われ、 島は陸を拒み、 星は二つの夜に分かれてゆく。 そして、陸を守り続けた狛陸は、 やがて深い眠りへ落ちる。 その眠りを見つめる、海蛇ニラミ。 これは、 犬と蛇がまだ地上にいた頃の物語。 陸と島。 大犬と海蛇。 眠りと夢。 そして、夜空に残された二つの姿。 ある夜に見た、不思議な夢から生まれた 三十話の現代神話―― 『犬蛇記』。

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カクヨム
カクヨム2026/09/11
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