あらすじ
両親と三人で暮らしていた小野寺智也、22歳。
ある日、家族で出かけた先で交通事故に巻き込まれ、助かったのは智也ひとりだった。
両親が残した家と土地を相続し、会社の配慮で在宅勤務を中心に働きながら、一人で暮らす日々。
遺品整理には、まだ手をつけられない。
そんなある日、智也は母が大切に手入れしていた庭が荒れ果てていることに気づく。
自分で何とかしようと草を抜き始めるものの、夢中になりすぎて熱中症寸前に。
一人では無理だと諦めた智也は、近所の造園会社へ庭の手入れを依頼する。
見積もりのためにやってきたのは、家業の造園会社で働く26歳の庭師・榊原大地。
実は大地、玄関から出てきた智也を見た瞬間に一目惚れ。
見積もりだけで帰るはずが、智也が炎天下で草抜きをしていたと知れば放っておけず、その場で作業を始めてしまう。
そして、荒れた庭が亡くなった母の大切にしていた庭だと知った大地は言った。
「元通りにしようか? 俺ならできる」
その日から始まった、庭を蘇らせるための日々。
朝八時にやってくる大地。
十時、昼、十五時の休憩には、智也が縁側に用意する冷たいお茶とお菓子。
少しずつ増えていく会話と、一緒に過ごす時間。
さらに高所作業の手伝いとして現れた大地の後輩は、なんと智也の高校時代の同級生・川島健太だった。
「けんちゃん」と呼ぶ智也と健太の親しげな様子に、大地は早くも嫉妬気味。
そんな穏やかな日々の中、大型台風が智也の家を襲う。
倒木による停電と暗闇で事故の記憶が蘇り、動けなくなった智也が電話をかけた相手は、大地だった。
「今行く」
暴風雨の中、駆けつけた大地は智也を抱きしめ、その夜を境に、
「心配だから」
と智也の家へ泊まり込むようになって――。
庭を頼んだだけだったはずなのに。
気づけば家の中には大地の歯ブラシも、着替えも、好きな飲み物まで増えている。
そして智也自身も、大地が帰ってくることを待つようになっていた。
亡き母が残した庭を蘇らせながら、止まっていた智也の時間も少しずつ動き始める。
一目惚れした庭師に大切にされ、守られ、やがて心も身体も深く愛されていく――。
庭師・榊原大地(26)×在宅事務・小野寺智也(22)
荒れた庭から始まる、じれ甘溺愛BL。
※過激表現を含みます。