あらすじ
怪物だって、普通の高校生活がしたい。
境野綴が望んでいるのは、それだけだった。
けれど彼女が通う学校では、生徒の価値も、友情も、将来も、そして死さえも「公平」に計算される。
校則を守る吸血鬼。
他人の未来を先回りして整えてしまう少女。
記録することで真実を守ろうとする友人。
誰かの役に立ちすぎて、自分の人生を失いかけた先輩。
彼女たちは怪物だ。
だからこそ、人間以上に正しく生きることを要求される。
青区と灰区。
出生証明試験。
命を賭けて人生を逆転する「反転講」。
そして、死者さえ利益に変える学校の制度。
ルールは間違っていない。
計算も間違っていない。
それでも、人が死ぬ。
ならば疑うべきなのは、答えではない。
――その答えを正しいことにしている「前提」だ。
怪物たちは校則を破らない。
校則を読み、利用し、問い直し、そしてその向こう側へ進んでいく。
これは、怪物の少女たちが「普通」を手に入れるために、世界でいちばん正しい学校と戦う物語。