あらすじ

六十余年前、この村は一人の女性を「魔女」として処刑した。 彼女に薬草の知識を教わり、命を救われた少年は、今、白髪の医師になっている。 ある夏、熱病が村を襲う。そこへ現れた旅の女、ミラ。彼女の知識は確かに人々を救うが、救えなかった命もある。「あの女、詳しすぎやしないか」――村に、聞き覚えのある言葉が、また漏れ始める。 長老会に名を連ねる女、ヨーナ。彼女の祖父は、かつてあの裁きの場で「今の……間違ってはいないよな」と呟き、隣の男に黙らされた男だった。その一言を、ヨーナは祖父の遺した帳面で知る。 歴史を知ることと、同じ過ちを繰り返さないことは、同じではない。 ヨーナ自身も、ミラを疑ってしまう自分に気づく。それでも――村が再び同じ名前を引き出そうとしたとき、ヨーナは初めて、声を上げる。 勝利の物語ではない。村は変わらない。偏見も、疑いも、消えない。 ただ、今度だけは・・・。 『魔女は魔法を使わない』、その悲劇の後日談。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/12
  • 現在の作品魔女を作った村