あらすじ

「レオ。お前はここに残れ」 百人隊長にそう言われた。 殿(しんがり)というやつだ。要するに、そこで死ねという意味である。 いや、僕、土木兵なんだけど。 持ち物、柄の折れかけた円匙一本なんだけど。 というわけで、逃げました。 お爺ちゃん犬のシュナと一緒に、崖の横穴へ。 入り口を塞いだら、爆音が消えた。 発光苔を灯して、冷たい泥をこねて、あったかい土のベッドを作る。 ……あれ。 これ、けっこう快適じゃない? そこから僕は、のんびり地下を掘り広げることにした。 行き倒れていた泥竜の子・ムクを拾って、転んでも痛くないように床をぷにぷにの泥でコーティング。 勝手に出ていかないように、ベビーゲートも設置。 泥だらけで笑うムク。 やれやれと孫を見守るシュナじいちゃん。 うん。平和だ。 ――なのに。 換気口から落ちてきた騎士は、僕のクッション床を見て震えた。 「大砲すら弾く超硬度装甲……!」 ベビーゲートの前では平伏した。 「物理と魔法を完全に遮断する、神話級の絶対防壁……!」 忍び込んできた敵兵は、ムクが遊びで掘った泥の迷路で勝手に力尽きた。 「盟主様は、指一本動かさず敵を無力化なさった……!」 いや。 僕、晩ごはん何にするか悩んでただけなんだけど。 家族のために家をDIYしていたら、いつのまにか難攻不落の要塞ができていた男の話です。

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小説を読もう2026/09/12
  • 現在の作品『万物クラフトの落ちこぼれ土木兵、戦場を脱出して地下要塞を作ります〜老犬シュナと迷子のチビ竜と始める、快適すぎる洞窟スローライフ〜』