あらすじ
小学五年生のひよりのスマホに、ある朝突然現れた謎のアプリ『HYPNOSIS』。
試しに幼馴染へ「ジュースを買って」と命令してみると、本当に言うことを聞いてしまった。
鞄を持ってもらう。
掃除当番を代わってもらう。
プリンを買ってきてもらう。
しかも、使い終わったら解除すれば元通り。
「これ、ほんとに何でもできるんじゃない?」
すっかり調子に乗ったひよりは、毎回命令するのが面倒になり、幼馴染に少しだけ便利な命令をかける。
『ひよりが頼んだことは、できるだけ聞く』
『ひよりを優先する』
『ひよりが困らないようにする』
その日のうちに、催眠はちゃんと解除した。
――だから、翌朝も彼がひよりの鞄を持とうとしたのは、ただの偶然だと思った。