あらすじ

二〇二六年。 海上自衛官・海野弦一郎は、七年間付き合った恋人との別れのあと、東京湾の防波堤で酒を飲み、そのまま眠り込んだ。 そして目を覚ます。 そこは――昭和五年、一九三〇年。 しかも彼が立っていたのは、戦艦「長門」の甲板だった。 この先、日本がどこへ向かうのか。 誰が死ぬのか。 どの判断が戦争へつながり、どの選択が取り返しのつかない結果を生むのか。 弦一郎は知っている。 だが、彼は英雄になりたいわけではない。 未来の兵器を作って、日本を戦争に勝たせたいわけでもない。 ただ、本来なら戦争の中で死ぬはずだった人々を、生かしたい。 東郷平八郎。 高橋是清。 永田鉄山。 軍人、政治家、官僚、技術者。 そして、歴史に名前すら残らなかった無数の人々。 戦争を止めるために必要なのは、未来兵器なのか。 軍事力なのか。 それとも、戦争をする方が損になるほど強い「利益」なのか。 軍事、外交、財政、産業、そして人と人との縁。 未来を知る一人の海自少佐が介入したことで、昭和の歴史は少しずつ、本来とは違う方向へ動き始める。 これは、日本を勝たせる物語ではない。 戦争そのものを、起こさせないための物語である。

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小説を読もう2026/09/11
  • 現在の作品もしも ――昭和五年、未来の海自少佐は「死ぬはずだった人々」を救いたい