あらすじ
魔法という概念すら存在しなかった世界に、突如として六体の魔物が現れた。
故郷を襲った最初の魔物を倒し、自ら「勇者」と名乗った下級騎士ラウル。彼は爆発、雷、瞬間移動、睡眠による完全回復、そして人間離れした剣技を備えていた。
臆病だった一人の騎士には、あまりにも強すぎる力だった。
二体目の魔物が巣食う炭鉱の街でも、ラウルは圧倒的な力で勝利する。
しかし次の戦いで、爆発の力が消えていることに気づく。
魔物を一体倒すたび、能力が一つ失われる。
理由は分からない。力を取り戻す方法もない。それでも、救った街から加わった人間たちが、失われた能力をそれぞれの技術と知恵で補っていく。
世界を救うほど弱くなる勇者と、勇者を必要としなくなっていく人々。
すべての力を失ったとき、ラウルはなぜ自分が勇者になったのかを知る。