あらすじ
「何の取り柄もない役立たず」
伯爵令嬢リセリアは、婚約者である侯爵家嫡男ローディスから、そうやって笑われていた。
けれど彼は知らない。
周囲から「気遣いのできる将来有望な青年」と評価されているのは、筆不精な彼に代わり、リセリアが何年ものあいだ手紙を書き続けてきたからだということを。
その献身さえ当然のものとして扱われた彼女は、ついに婚約を解消する。
リセリアを失った元婚約者の評価は少しずつ崩れ始める。
一方、自由になったリセリアは、かつて自分が書いた手紙をきっかけに、若き公爵フェリクスとの仲を深めていく。