あらすじ
妖を祓い、呪いを解き、厄災を鎮める。
十五歳で陰陽師界最高の名家を継いだ現世(げんせ)は、三年にわたる平穏をもたらし『凪の現世』と讃えられていた。
だが、その功績に報いるはずの一族が告げたのは、追放。
理由も分からぬまま名と地位を奪われた現世は、自分を捨てた者たちを見返すため、決意する。
「この世にある、すべての術式を修めてやる」
術に関しては並ぶ者のない天才。
けれど、家の外では道も分からず、団子ひとつ買うにもひと騒動。
そんな彼を助けた少女・真琴(まこと)もまた、家を離れある術を探していた。
「死んだ人を、生き返らせたいの」
誰にも叶えられなかった願いを聞いて、現世は笑わなかった。
「なら、共に来い」
名を失った陰陽師と、大切な人を失った少女。
異なる願いを抱えた二人が、同じ道を歩き始める。
探すのは、この世のすべての術式。
たとえそれが、禁じられたものであっても。