あらすじ
十七歳の商家の跡取り息子・アレクシスが父から受け継いだのは、魂を持ち、人の姿をとることができる美しい宝石たちだった。
完璧なダイヤモンドのディアマンテ。物語の世界へ誘うアメティス。陽気なジョーヌ、蠱惑的なサフィル、幼いスマグラーダ。
彼ら〈宝石少年《ジェムズ》〉は、人と関わり、経験を重ねるほど“磨かれ”、本物の心に近づいてゆく。
商談、潜入、接待、誰かの恋人や家族の代役――。
アレクシスは彼らを《磨く》。
魂を通わせる、主人として。
一方その頃、教会で育った青年デアリスのもとにも、三つの宝石と謎めいた〈鋳造心臓《コア・ソケット》〉が届けられていた。
「宝石を磨けば、あなたの生まれの秘密がわかる」――その言葉を添えて。
やがて二人の青年と宝石たちは、七年前の大火事の秘密へ辿り着く。
人の願いを演じるための「道具」が、誰かを本当に愛してしまったら。
人間が、人ならざるものを「代わりではない誰か」として愛してしまったら。
これは、人のために魂をすり減らして輝く宝石たちと、
彼らを愛した人々が、魂を結ぶ物語。
【作品情報】
原案:神田明子
作:西瓜すいか・差異等たかひ子
創作集団『必志組』の劇作家、西瓜すいかと差異等たかひ子が、リレー形式で紡ぐ共同執筆作品。
本作は複数の小説投稿サイト・媒体にて同時掲載しています。