あらすじ
「私、なんで関西弁のイケメンに保護されてるんだろう」
――突然放り込まれた異世界で、星野澪の困惑は、なぜか的外れな方向を向いていた。
誰にでも合わせて、角を立てずに生きてきた女子高生・澪。気づけば異世界に召喚され、“月の巫女”として担ぎ上げられていた。
助けてくれた銀髪の騎士カイは、なぜか生粋の関西弁。学院長エレノアは謎めいた予言を語り、帝国の皇子レオンは澪にだけ心を開いていく――。
テンプレート通りの異世界恋愛、のはずだった。けれど、キャラクターたちの体温に振り回されながら、澪は少しずつ気づいていく。
「誰かに合わせる」生き方から抜け出すこと。それは、恋も、居場所も、全部、自分の意志で選び直すということだと。
十八歳の心は、そんなに単純じゃない。一度選んだ想いにだって、揺れる夜はある。
これは、“ちょうどいい自分”を演じ続けてきた一人の女の子が、自分自身を選び取るまでの物語。