あらすじ
ここは上海。魔都と呼ばれるこの街には、二つの顔がある。
表の顔は、摩天楼が輝く国際都市。だがその裏には、人々の「妄想」が強すぎると、それが現実になってしまう致命的なバグが存在していた。
誰もが知るアニメの悪役、画面の中にしかいないはずのゲーム美少女、そして都市伝説で語られる不可思議な影……
そんな「フィクションの産物」たちが、物理法則を無視して路地裏を闊歩している世界。
七階から落ちて目覚めた季雨には、記憶が一切なかった。
名前も、家族も、なぜ飛び降りたのかも。残っているのは常識と、大量のアニメ知識と、この星を「地球」と呼ぶ謎の癖だけ。
その後始まった新生活は、初日から異常だらけだった。眠れば誰もいない上海に迷い込み、目覚めれば不自然な偶然を纏った少女たちが現れる。巻き込まれ体質にも程がある——だが本当に怖いのは、そのすべてが「誰かの筋書き通り」なのかもしれないということ。
水面下では、政府が動き始めていた。特殊事件合同作業チームが発足し、二千五百万人の都市を密かにふるいにかける計画が進行中。ある刑事は、この少年の身元そのものに——言語化できない違和感を嗅ぎ取っていた。
記憶のない少年。帰れない少女。暗躍する誰か。国家の巨大な網。
全員が何かを隠しているこの街で、俺のキャンパスライフが始まろうとしていた。
嘘と正体と初恋が交錯する、魔都キャンパス異能サスペンスラブコメ。