あらすじ

高校入学を控えた三月。  子供の頃から使ってきた勉強机を処分することになり、鍵付きの引き出しを開けた僕は、一つの使いかけのカイロを見つける。  それは、中学三年の冬、塾帰りに一緒になった少女・まひろからもらったものだった。  ほんの五分ほどの帰り道。  交わす言葉も少なかった二人だったが、その日、まひろは「寒いから、使ぃや」と僕にカイロを渡した。  僕はそれを捨てられず、誰にも見つからない引き出しの中にしまった。  やがて受験が始まり、二人が一緒に帰ることもなくなった。  そして三月。引き出しの中から出てきたカイロ。  僕はそれを捨てることにした。

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カクヨム2026/09/10
  • 現在の作品強力カイロ