あらすじ
目覚めるたび、「俺」は知らない誰かになっている。
鏡に映るのは、見覚えのない顔。
自分の名前も、記憶さえも思い出せない。
毎日姿を変えるなかで、変わらないものは、ただひとつ。
どんな姿になっても、「鶴海航平」という男に出会うという事。
俺は、一体誰なんだろう。
なぜ、鶴海くんにだけ出会い続けるんだろう。
そして――俺は、本当の自分に戻れるんだろうか。
記憶と外見を失ったとき、
人を人たらしめるものは何なのか。
愛する人が、毎日他人の姿に変わっていくとしたら――
その愛は、いったい何によって積み重なっていくのだろう。
これは、顔も、名前も、記憶さえも越えて。それでも
惹かれずにいられなかった二人の、輪郭のない愛の物語。
***
【攻め】鶴海航平(つるみこうへい)
端正な顔立ちと、面倒見の良さで周囲から慕われる人気者。
最初はQの話をまるで信じていなかったが、姿を変え続ける
彼に次第に惹かれていく。
【受け】Q(キュー/俺)
目覚める度に、毎朝違う人間の身体になってしまう。
自分自身にまつわる記憶は一切ない。
与えられた姿のまま、誰かの人生を生きるしかない毎日。
唯一変わらないのは、必ず鶴海に会うという事。