あらすじ
メタバースが浸透し、AR技術やVR技術を人々が駆使するようになった時代。
インフラの施策として、環境管理のARレイヤーを重ねられた、東京スカイツリータウン。
ここではあらゆる気象型ARが「夏」を再現し、
公共施設のほとんどが室内環境を、徹底的に「夏」化されていた。
スカイツリータウン付近は「真夏の仮想空間」として旅行に行かずとも夏を楽しめる区画となった。
この町には、「普通の人間では入れない秘密の仮想空間への入り口が隠されている」という噂もある。
「今」を変えたい者、あるいは疑問や不満を持つ若者は、故にこの町に集まるようになっていた。
そんな夏の町に出入りする、三人の若者がいた。
ある朝、目が覚めると素手でARに触れ、壊すこともできる体質になっていた少年、カイ。
自分をAIだと思い込む病を発症し、人間的な感情が欠落している少女、カナエ。
人間を嫌悪して仮想空間に永住したいと願い、日々研究を重ねる少年、カズロウ。
それぞれ異なる視点で仮想空間が重なる街を見つめ、やがて出会う三人の青春が交差していく。