あらすじ

大晟国の宮廷の片隅に、皇帝のために鳥を飼う庭園「瑞鳥苑」がある。そこで働く餌番の下女・燕燕(イェンイェン)は、無口で無愛想、給金のことと蒸し餅のことしか考えていないと思われている。だが彼女は、故あって名を捨てた鷹匠の一族の生き残りであり、鳥の飛び方ひとつで天気を読み、羽の状態ひとつで死因を読む。 秋の狩猟儀を前に、皇帝お気に入りの白隼が「病死」した。表向きは、だ。燕燕は嗉嚢(その)の張りと爪先の痙攣から、それが遅効性の毒によるものと見抜く——が、下女が口を出せば首が飛ぶ。証拠の羽根を懐に隠した瞬間、彼女は見られていた。見たのは「鳥に取り憑かれた腑抜け皇子」と陰で嗤われる第六皇子・白鴻(はくこう)。民の噂をよそに、彼の目だけは、獲物を狙う鷹そのものだった。 謀反の疑いすらある毒殺事件。白痴と呼ばれる皇子と、馬鹿のふりをする下女。互いに正体を隠したまま、二人は嘘だらけの宮廷で、嘘をつかない鳥たちの言葉を頼りに真相を追う——。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/10
  • 現在の作品瑞鳥苑(ずいちょうえん)の燕は嗤わない