あらすじ
高校卒業から二十年。
久しぶりの同窓会で再会した、かつて同じクラスだった五人。
イベント会社の社長。
海外ビジネス。
芸能関係者。
病院勤務。
専業投資家。
肩書きだけを並べれば、かなりの精鋭だった。
ただし――
社員はいない。
英語はほとんど喋れない。
本業は普通の会社員で、出演するのはエキストラ。
病院勤務だが医者ではない。
投資はしているが、現在ほぼ無職。
誰も嘘はついていない。
ただ、少しだけ話が大きく伝わっている。
そして困ったことに、五人全員が思っていた。
「ちゃんとしてないの、自分だけじゃない?」
そんな彼らの話を聞いた元担任は、母校の創立百周年記念フェスを託すことを決意する。
イベント、海外、芸能、安全管理、資金。
先生から見れば、必要な人材は全部揃っていた。
開催まで、あと六週間。
互いを「本物のプロ」だと信じた五人は、自分の正体だけはバレないようにしながら、三千人規模の記念イベントへ挑むことになる。
二十年前には友達ですらなかった五人が、見栄と勘違いだけで結成された。
これは、世界は救わない五人のスペシャリストたちの物語。