あらすじ
アダムはごく普通の銀行社員だ。
FBIのホワイトカラー犯罪部門の一人のエージェントになり損ねた彼は、今はニューヨークーのある中規模銀行のコンプライアンス部署の一員にとして、無関心に振込記録を検査している。毎日も同じくだらない日常。
だが、とある日、その膨大な記録のなか、彼は幾度も『S-En-Ta-Ro』という言葉をメモした振込が目にした。送金元も金額も異なる複数の取引に、この不可解な名前が何度も現れていた。かつてFBIを志した頃の執念に突き動かされ、アダムは誰にも告げず、その言葉と送金記録の背後を調べ始める。彼が知らないのは、その執念が、自分をどんな深淵に引き込む……