あらすじ
性能で圧勝して、完敗した。
精密機器メーカーの企画屋・真柴湊(26)は、役員会で正論を言って潰され、売上ほぼゼロの教育事業へ左遷される。相棒は、自作AI「マナ」に敬語を使うエンジニアと、小学校で子どもにも先生にも「ひなた先生」と呼ばれる元教員。初めての入札は、100点満点の10点差で敗北——仕様書は、書かれる前に決まっていた。
そこへ現れたのは、仕様書を「書く側」に八年いた毒舌の参謀。
「読む前から負けてるわよ」
次の勝負は、小中82校。鍵になるのは、答えを教えず、子どもが考える三十秒を守る「答えないAI」。四人は、入札の公示よりずっと手前から動き始める。
これは、正しさを評価項目に載せるまでの物語。敵に悪人は、一人もいない。それでも、勝つ。
毎日更新・全17話。