あらすじ
「作者の気持ちなんて、本人に聞かなければ分からない」
そう思いながら国語の試験に臨んでいた佐伯悠真は、問題冊子を開いた瞬間、前世である「夏目漱石」としての記憶を取り戻す。
自分が原稿用紙に向かっていた頃の感触、インクの匂い、そして執筆時のささやかな思い。
けれど、試験用紙に並ぶ問題は、本人すら意識していなかった「深遠なテーマ」や「社会的意図」ばかりで――。
作品は、書いた本人のものなのか、それとも受け取った読者のものなのか。
試験会場で繰り広げられる、作者と解答のクスッと笑えて少し深い一幕。