あらすじ
34歳の僕には、妻と二人の子どもがいる。
仕事も順調で、家族との何気ない毎日は幸せだった。
それでも、十年間ずっと心のどこかに残っている後悔がある。
高校時代から7年間一緒にいてくれた女性、ミホ。
その7年間は、たった二通のLINEで終わりを迎えた。
『不満に思ってることはたくさんあるよ』
『もうさよならだね』
話し合うことも、引き止めることもなく、僕は逃げた。
別れてから十年。
ミホの誕生日だった10月15日に、かつて二人で何度も過ごした「イルカ公園」で、僕は思う。
――もし、今の僕のままあの頃に戻れたなら。
今度こそ、逃げずにちゃんと話したい。
そして20時。風が止み、音が消え、意識を消される。
気がつくと僕は、17年前――高校2年生の教室にいた。
そこには、まだ僕を好きになる前のミホがいる。
そして、マユ、ユミ、ミナ。
親友のユウヤも、母も、姉も、みんな17年前のままだ。
もう一度始まった高校生活。
やり直せなかったことを、今度こそやり直せるかもしれない。
だけど、この過去を変えた先に――
妻のカナと、ミクとウルがいる保証はない。
人生で一番愛した人との過去と、
今、一番大切な家族との未来。
これは、17年前に戻った僕が、
「あの時」をもう一度選び直す物語。