あらすじ

「お前の祈りは偽物だ。真の聖女はミレイユだ——婚約を破棄する!」 神殿の大祭壇。数百の民衆が見守る中、王太子ジェラルドに指を突きつけられた巫女セリア。だが彼女は取り乱すことも、涙を見せることもなかった。 なぜなら彼女には、前世の記憶——VRMMOのデバッグテスターとして過労死した佐倉澪の記憶があったから。 そしてこの世界の「裏側」が、ずっと見えていたから。 当たり判定の枠線。表示の遅延したステータスウィンドウ。誰にも見えないエラーログ。この世界は、ただの"レンダリングされたプログラム"に過ぎない。 「真の聖女」ともてはやされるミレイユの派手な奇跡——その正体は、世界の根幹を削る不正アクセス。神託の泉に走る黒い亀裂に、誰も気づかない。気づけるのは、裏側が見える自分だけ。 「この世界、バグだらけで疲れました。——では、失礼します」 祭壇に背を向けたセリアが向かった先は、神殿地下の封印区画。そこで彼女を待っていたのは、三百年もの間ひとり眠り続けた、かつての管理AI・ノクスだった。 断罪された巫女による、静かで痛快な"ログアウト"の物語。 報われなかった人生に別れを告げ、疲れ切った巫女が選ぶのは復讐でも赦しでもなく、ただ淡々と世界の「デバッグ」を進めること。 そして救ったはずの世界の裏側に、外部から這い寄る未知の侵入者の影が——。 なお、神々の苦情は受け付けません。

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小説を読もう2026/09/09
  • 現在の作品反転の巫女 ~「お前の祈りは偽物だ」と婚約破棄されたので、この世界ごと"ログアウト"します。なお神々の苦情は受け付けません~