あらすじ
人間の姿に化けるのが下手で、どうしても狐の耳が残ってしまう妖狐の少女。そのせいで、いつも兄弟たちから笑われていた。
悔しさから、彼女はたった一人で人間を化かしに森を出ることを決意する。
「完璧じゃなくたって、人間を化かすことくらいできるもん!絶対に証拠を持って帰って、みんなを見返してやるんだから!」
意気揚々と人間の街へ繰り出すも、すぐに耳を見つけられてしまいパニックに。がむしゃらに逃げた結果、森への帰り道が分からなくなってしまう。
途方に暮れる少女を導いたのは、どこからか漂う甘く香ばしい匂い。匂いをたどった先で、彼女は一軒の小さな店と、穏やかな人間の老人に出会った。
これは、未熟な妖狐の少女と優しい人間の店主が織りなす、温かくて少しドキドキする出会いの物語。果たして少女は、無事に人間を化かすことができるのか?そして、この出会いが彼女にもたらすものとは――?