あらすじ

火星周回軌道投入まで、あと十一日。 五人を乗せた火星輸送船「あけぼの」は、予測されていなかった微小隕石流に遭遇する。 原子炉は停止。太陽電池と通信設備も損傷。 しかし「あけぼの」には、無数の微小機械が集まり、板にも棒にも膜にも形を変える「可変セル」が搭載されていた。 壊れた船を直すことはできる。 原子炉再起動の成功確率は七十四パーセント。 だが救難船との会合軌道が確定した時、船長の先島は別の問いを立てる。 船を救う必要が、本当にあるのか。 形は自由。 物質量とエネルギーは自由ではない。 百二十八メートルの宇宙船を捨て、五人を生かすための一角だけを残す。 有能なAIと正常に働く技術の中で、人間が最後に決めなければならないものを描く、静かな宇宙遭難SF。

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カクヨム
カクヨム2026/09/09
  • 現在の作品惑星間航行船「あけぼの」の遭難 - 濃尾