あらすじ
伯爵令嬢エステルには、五年間連れ添ってきた婚約者レナードがいる。物静かで穏やかな彼は、いつもエステルに優しく、婚約者として誠実に接してくれる。けれど、どれだけ一緒に過ごしても二人の距離は縮まらず、エステルはいつしか、自分は彼に愛されていないのだと思うようになっていた。
それでも、自分が彼を好きならば構わない。そう思って結婚を受け入れるつもりだったエステルだったが、ある日、友人たちに囲まれて楽しそうに笑うレナードの姿を目にする。
五年間、自分には一度も見せてくれなかった笑顔。
その日を境に、エステルはこのまま彼と結婚してよいのかと悩み始める。そしてついに、レナードへ自分の本当の気持ちを打ち明けることにした。