あらすじ
占いは、未来を映す鏡──
だが、映るのはいつも“厄介な男”ばかりだった。
子爵家の令嬢でありながら、夜の占い館でタロットを広げるアルマは、
人の心の影を読むことに長けた占い師。
けれど彼女の人生には、占うまでもなく“影”がつきまとっていた。
かつての恋人・カシアンは別れた今もなおしつこく付きまとい、
婚約者となった年上伯爵は香水を撒き散らしながら愛人を幾人も囲う、
欲望と虚栄にまみれた男。
──そんな“難ありな男たち”に辟易していたある夜。
仮面魔術パーティーで、運命を変える人物と出会う。
国一番の魔術師、レオン・カステリャーノ。
黒髪に魔力を宿し、冷静で、理知的で、圧倒的な才能を持つ──
最高の男。
……のはずなのに。
なんかこの人、ズレてる!
「君の思考を観察したい」
「そばにいると眠れなくなる」
「興味でいっぱいだ」
恋の定義も知らないまま言ってくる奇才は、
アルマを“研究対象”として屋敷に迎え入れ、
毎日そばに置き、生活に入り込み、
ついには彼女の部屋で執務を始める始末。
魔力ゼロの占い師と、恋を知らない天才魔術師。
神秘のタロットが導くのは──
“観察”から始まる奇妙で甘い恋の行方なのか。
ズレた興味が執着へ。
執着が恋へ。
ちょっとヘンテコな恋物語。