あらすじ
子どもの頃から、俺には一つだけ妙な疑問があった。
この世界は、本当に「現実」なんだろうか。
眠る時間も、起きる時間も毎日違う。
人生では、まるでゲームのイベントのように突然大きな出来事が起こる。
そして時々、自分なら絶対に選ばないような行動を、自分の意思とは関係なく選んでしまうことがある。
だから俺は昔から考えていた。
もしかすると、この世界は誰かが遊んでいるゲームなんじゃないか。
俺たちは、その中で動かされているキャラクターなんじゃないか。
もちろん、大人になった俺はそんな考えを子どもの妄想だと思っていた。
ある日までは。
自分では選んでいないはずの行動。
説明できない偶然。
誰もいない場所から聞こえる音。
そして、誰もいないはずの部屋に現れた「幽霊」。
その幽霊は、俺を見るとこう言った。
「まだ、終わってない」
その瞬間、忘れていた昔の考えが蘇った。
もし、本当にこの世界がゲームなら。
眠ることはセーブ。
目覚めることはロード。
人生で起こる出来事はイベント。
そして死は――ゲームオーバー。
だったら、俺を操作している「プレイヤー」は誰なんだ?
そして、俺が幽霊だと思っていたものは、本当に死者の魂なのか?
世界の仕組みに気づいたとき、俺は初めて知る。
この世界には、俺が知らない「外側」がある。
これは、世界の正体を探す物語。
そして最後に俺が辿り着くのは、
「誰が俺を操作しているのか?」
という答えではない。
「そもそも、俺は本当に誰かに操作されているのか?」
という、もっと恐ろしい問いだった。