あらすじ
互いを激しく憎み合うヴェルモンテ家とテムネス家。クローデルは強引な和解のための「生贄」としてテムネス公爵、カイアンの花嫁となる。「テムネス家の歓迎されぬ花嫁か。身の程をわきまえ、自らの足で入ってこさせろ。」長きにわたり対立してきた家門の後継者として彼女を冷たくあしらうカイアン。「大したものだ。飢えた子どもたちのために仇の家の男に身を売りに来たとはな…」彼にとっては望まぬ結婚であったが、彼女にとっては自ら選んだ結婚でもあった。クローデルは浴びせられる侮辱に耐え続ける。こうなることは、最初からわかっていたから…そんな二人の間に芽生えた夫婦の情。次第にカイアンはクローデルに執着するようになり彼女もまた彼に生きる希望を見出していく。だが、もろく不安定な関係はあまりにも容易く崩れ去ってしまう。「穢れた血が混じるとは忌まわしいことだ。かといって子どもを半分に引き裂くわけにもいかないだろう。」夫の本心を知ったクローデルはついに彼のもとを去る…