あらすじ
侯爵令嬢エレナは、王太子アーノルドの婚約者として国政と歴史を学び、失われた土地所有記録を復元していた。
しかし、その土地から希少な鉱石が発見されると、王家は二万人の住民を追い出し、外国商会へ採掘権を売ろうと画策する。邪魔な記録を処分するため、アーノルドは聖女リリアへの嫌がらせを捏造し、卒業祝賀会でエレナを断罪した。
過去の婚約破棄事件を学んだアーノルドは、自分だけは失敗しないと証人も契約書も用意していた。
だが、彼は何も理解していなかった。
証人は脅迫の事実を告白し、聖女は偽りの奇跡を暴露。焼却するはずだった土地記録も、すでに二十七か所へ複製されていた。
「殿下は歴史から、いったい何を学ばれたのですか?」
婚約破棄を受け入れたエレナと、彼女を支える歴史家エミリアが、歴代の愚かな王子と同じ過ちを繰り返した王太子へ、証拠と六十三万金貨の請求書を突きつける。
これは、王子の物語から降りた侯爵令嬢が、自分の知識で土地と民を守り、新たな人生を歩み始める痛快婚約破棄ざまぁファンタジー。