あらすじ
十一月の終わり。
吐く息が白くなる夜、大学生の青沼樹は、いつものように近所のコンビニへ向かった。
酒と煙草を買い、寒い夜の中で一服する。
それだけの、いつもと変わらない夜だった。
ただ一つ違ったのは、誰もいないはずのコンビニの片隅に、一人の少年がいたこと。
学生服を着て、本を読んでいる佐藤悠真。
以前、樹が働く居酒屋で出会った、常連客の息子。
高校生になってから、ほとんど会うこともなくなっていた彼と、なぜか最近、この場所で何度も顔を合わせるようになっていた。
正反対のような二人。
けれど、まだこの時の樹は知らなかった。
夜のコンビニで交わした何気ない会話が、自分の人生を少しずつ変えていくことを。