あらすじ
瘴気を放つ黒泥は、呪いをかけられた人間でした。
呪術師のノルンは黒泥に手を差し伸べ、呪いを解くために一緒に暮らし始める。正体を明かせない黒泥は王太子であることを隠し、拙い文字で『フォル』と名乗った。
声を失ったフォルと、言葉はなくとも心を通わせていく。互いに秘密を抱えたまま惹かれ合いながらも、呪いが解けるほどに別れのときも迫っていた。
けれどノルンは見てしまう。
父を奪った呪いとフォルの呪いの術者が、『同一人物』であるという証拠を。
ノルンがフォルの正体を知るとき、王宮の陰謀が炙り出される。『呪い』に絡め取られた二人の運命は、身分差すら超えて結び直されて……?