あらすじ

「願いを叶えた神様の"後片づけ"をする仕事なんて、あるわけないでしょう」 老舗漬物屋の娘・小野寺棗(おのでらなつめ)は、ある夜、祖母の遺した褄掛けを手にした途端、商店街の祠から這い出した"疲れ果てたお稲荷さん"に見込まれ、江戸から続く隠れ家業『神用達(かみようたし)』を継ぐことになる。 その仕事とは——願いを叶えて消耗した神様の住み替え、奉納されすぎて溢れた絵馬の処分、誰も覚えていないお守りの魂抜き、そして「叶えすぎた」願いの清算。つまり神様の後始末である。 ところが世間の目は冷たい。老神社が次々と「都合よく」片付いていくのを見た町の人々は、棗を「神様を潰して回る悪女」と噂し、遂には幼なじみの神職・八尋からも問い詰められる始末。 それでも棗は手を止めない。だって、誰かが片付けなければ、お稲荷さんも、御神木も、あのお婆ちゃんが撫でていた地蔵さんも、誰にも見送られないまま消えていくのだから。 腹ぺこな神様に奉げる賄い飯と、遅れて届く感謝と、ほんの少しの毒舌を携えて——しがない神用達の、小さくてでっかい後始末が始まる。

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小説を読もう2026/09/08
  • 現在の作品しがない神用達、はじめました ~神頼みの後片づけはお任せください~