あらすじ
神代より存在する原初の迷宮──ラビリントス。
ラビリントスは数え切れぬ英雄たちを退け、無数の冒険者を喰らい、世界中から恐れられてきた。
それが現在では──
「……誰も来ぬ」
自分を踏破できるほどの英雄が、いつまで経っても現れないのだ。それどころか、ここ数百年はやってくる挑戦者すらいない。
そんな時、偶然迷い込んだ少女の死体を前にラビリントスは閃く。
「待っていても来ぬのなら、こちらから迎えに行けばよいではないか」
こうしてラビリントスは少女の身体を手に入れ、迷宮の外へ旅立つ事にした。
初めての人間の身体は驚くほど弱かった……少し歩けば疲れ、空腹て動けなくなる。
しかも本人は、人間社会の常識をほとんど知らない。
それでもラビリントスは気にしない。
迷宮で散った神代の英雄たちが残した武具。
世界でも数えるほどしか存在しない神話級の魔道具。
そして──自分自身が持つ、迷宮を支配する絶対的な権能。
「さて……現代にはどんな英雄、英傑がいるだろうか?」
これは、誰も来なくなった最凶の迷宮が、自ら世界へ飛び出し、英雄を探し求める物語。