あらすじ
幼い少女・ニナニナの穏やかな日常は、突如として訪れた両親の凄惨な喪失によって音を立て崩れ去った。
この耐え難い悲劇は幼い少女の心に深い傷を刻みつけ、精神を激しく歪ませた。
世界は両親がいた頃とは全く異なる理解不能で恐ろしい場所へと変貌し、ニナニナは正気を失い狂気にその身を呑み込まれてしまう。
そんな狂気に身をやつしたニナニナには、唯一無二の相棒がいた。
それは人間でも動物でもなく、無機物であるはずの「圧縮空気砲」。
時間が経つにつれて、狂気を増幅させる特異な能力を有するそれは、まるで生きているかのようだった。
そして圧縮空気砲は単なる武器や道具ではなく、失われた両親の代わり、あるいは狂気に染まった彼女自身の心の拠り所となっていた。
痛みや恐怖を知らないかのように偏る狂気に呑まれたニナニナは、圧縮空気砲と常軌を逸した行動による血生臭い惨劇を幾度となく生み出していく。
そんな幼女を「監視」する役割を担う、一人の少女がいた。
コード・ネーム:クルクス。通称クーちゃん。
重要な国家機密兵器を研究していた研究者の娘である「少女N」。
すなわち、ニナニナにとって彼女は友達であり、時に頼れる姉のような存在でもあった。
しかし、その役割は単なる偽りの友情に留まらず、ニナニナの暴走を止めるストッパー兼監視員でもあったのだ。
ニナニナの心の闇、それを取り巻く苛烈な環境、そして監視役であるクルクスとの関係性。
人間の精神の脆さ、極限状況における絆のあり方。
二人の少女たちの心は、異常ともいえる狂気的な深い愛着と絆を育んでいき、複雑に変化を繰り返す。
この狂気と現実は、ただの悲劇で終わるのか。
それとも、この暗雲の中で一筋の光が差し込む破滅へと向かうのか。
両親を失った悲しみから狂気に墜ちた幼い少女ニナニナと彼女の特異な相棒である圧縮空気砲。
そして謎多き監視役の少女──クルクスが織りなす、狂氣の行く末は如何に?!
姉妹百合・SFダークファンタジー、堂々登場。
※この作品はカクヨムにも掲載しております。