あらすじ
【説明文章】
「過去の過ち」「親子の確執」「恩知らずの報い」「因果の連鎖」……。
古来より語り継がれてきた仏教説話の宝庫『雑宝蔵経』。第二巻で紐解かれるのは、私たちが背を向けたくなる「自らが過去に蒔いた種(カルマ)」との過酷な対峙である。
若気の至りで親を捨てた者、恩を仇で返した者、己の傲慢さゆえに大切な者を失った者たち。
仏教の因果律は、時に残酷なまでに正確に彼らの前に「報い」として立ちはだかる。逃げ場を失い、冷たい雨に打たれる彼らは、いかにして過去の罪を清算し、再び前を向くことができたのか。
現代社会で希薄になりがちな「家族の縁」や、誰の心にも潜む「後悔」に鋭くメスを入れる、因果応報の人間ドラマ。
過去は決して消せない。しかし、魂を再生させる道は必ず残されている。
【本作について(作者より)】
本作は、古典『雑宝蔵経』の原典をベースにしながらも、現代人が情景や心理を読み解きやすいよう、大胆な脚色と独自の解釈を加えた「オリジナル翻案(新訳)」の第二巻です。学術的な翻訳書ではありません。
第一巻に引き続き、先の見えない現代社会において、私自身が自分の心と向き合い、生き方を見つめ直すための「個人的な振り返りの書」として綴っています。
現代は、親子の繋がりや他者への恩義が軽視され、誰もが孤独や生きづらさを抱えやすい時代です。そんな今だからこそ、この二千年前の物語に込められた「因果の厳しさ」と「許しと再生の温かさ」が、私たちの心を解きほぐすヒントになるのではないかと感じています。
難しい教典としてではなく、あなた自身の過去や現在を映し出す「鏡」のような物語として、どうか肩の力を抜いてお楽しみいただければ幸いです。