あらすじ
若くして帝位を継いだアルベルトは、剣も学問も政務もそつなくこなす一方、恋愛にはまるで興味を示さない無愛想な皇帝だった。
そろそろ妃を迎えるよう臣下たちから迫られ続けた彼が、ついに提示した条件は――「私にチェスで勝った女性を妃に迎える」というもの。
何年も負け知らずで、帝国最強とまで称されるアルベルト。そんな皇帝との対局を望んで皇宮を訪れたのが、幼い頃から何よりチェスを愛してきた伯爵令嬢セレーネだった。
彼女の目的は皇妃の座ではない。
ただ一度、帝国で最も強いという皇帝とチェスを指してみたい。
そんな純粋な好奇心から始まった一局が、アルベルトとセレーネ、二人の運命を大きく変えていくことになるのだった。