あらすじ
【カドコミ漫画原作コンテスト応募作/漫画原作脚本・全5話=コミック1巻相当】
「根がネガ実存主義」――根が暗い自分を認めてあげる歌。
その曲を歌うAIイケメン・架夢の"中の人"は、教室では一言も喋れない、モブの俺だ。
地味で無口な高校生・天ヶ崎寛太郎は、バンド「オール・アポロジーズ」のギター・ボーカル。フォロワー三十人、先月のライブ動員八人。でも歌うと、声だけはカート・コバーンになる。
妹に煽られた勢いで自分の声をAIに学習させ、AIバンド「ハニー・アルゴリズム」を作った。冗談半分で自分のバンドの未発表曲を一曲だけ混ぜて投稿したら、その曲だけが異様にバズった。
すると、クラスの陽キャ女子・打和真那が、AIキャラのアバター越しにだけ本音を話し始める。「モブなんですよね、私」「クラスに、いつも一人でいる人がいて」――それ、俺のことなんだけど。
俺の言葉は、届いている。でも届いているのは、イケメンの架夢としてだ。
借り物の顔で届けた言葉が、いちばん届けたい相手にだけ刺さってしまう。
■作品の骨格
①バンド青春もの ②正体隠しラブコメ ③やりたい音楽と世間ウケのズレ(ジャンルギャップコメディ) ④憧れの伝説との疑似師弟関係――の四層構造。
第1話:バズ/第2話:伝説のプロデューサーとの契約/第3話:AI越しの本音とあだ名の誕生/第4話:配信ライブ(演奏見開き・二画面カットバック)/第5話:正体を看破する少女と、1巻のヒキ。
第5話で寛太郎は「今度は、俺の声で」と決意しますが、その直後、自分のバンドとは知らないまま、あの子がライブに来ることになります。2巻以降は「自分の顔で歌う」までの物語が続きます。
■登場人物
天ヶ崎寛太郎(高2):教室では蚊の鳴くような小声。歌うと別人。自虐的なモノローグが持ち味。
打和真那(高2):身長170cm超の完璧美少女。素は天然で緩く、語尾が伸びて時々おじさん口調。誰も知らない絵本キャラのグッズを部屋いっぱいに集めている。音楽の素人。
熊野純子(32):伝説のインディーズバンド「暗黒少女たぴおか」元ボーカル。今は駆け出しプロデューサー。破天荒でおしゃべりで昼から酒。でも耳と判断は本物。
武藤葉子(高2):陽キャグループの一員にして隠れサブカル。第1話で寛太郎をいじった張本人であり、第5話で正体を見抜く。
藤崎理仁(高2):校内一の人気者、軽音部バンドのフロントマン。2巻以降の鍵。
吉田聡/当麻亮:オール・アポロジーズのベースとドラム。吉田は「先に結論を出さない」常識人、当麻は情報源が夢の謎キャラ。
■舞台
新百合ヶ丘近郊の県立高校と、渋谷の雑居ビル五階の事務所、下北沢のライブハウス。