あらすじ
※カドコミ漫画原作コンテスト応募作品
脚本形式での記載になります
〇あらすじ
金も希望もない絶望の日常を送る32歳の事務作業員・佐藤修一。嵐の夜、彼は河川敷で自殺を図ろうとしていた元同級生の長谷部絵理子と再会する。
修一は自殺を持ちかける彼女を拒絶し、その命を救い出す。行き場を失った絵理子を自宅に居候させたことで、修一の止まっていた人生の歯車が静かに動き始める。
絵理子との出会いをきっかけに、華やかな世界に生きる大女優・佐々木由奈とも出会う。二人の女性との出会いを機に、修一の運命は動き出して行くが、それは希望だけでなく、人間の底知れぬ絶望と悪意が渦巻く波乱の幕開けに過ぎなかった。
ドロドロとした欲望の海を泳ぎ切った果てに、修一は何を見出すのか。たとえ明日が雨だとしても修一は足を前に踏み出していく。もう止まりたくないから。
〇登場人物紹介
佐藤 修一 32歳 男 工場事務作業員→倉島千恵のマネージャー
この物語の主人公。良くも悪くもない見た目、中背中肉(若干太り気味)、成績は下の中。さらに軽度の精神疾患の為にすぐにカッとなってしまい、友人も恋人もいない、ド底辺の人間。両親は亡くなっており、弟とは半分絶縁状態。
だが本人は気づいていないが頭の回転が凄まじく早く、クソ度胸を持ち、他者を思いやる気持ちを持っている。
絵理子と由奈に出会うことで、それをきっかけに多くの人々、そして事件にかかわっていくことになる。その中で彼は可能な限り多くの人が救われるための選択肢を模索していく。
だがそれは同時に、彼を見下していた人からの嫉妬も招くことになり、これから起こるあらゆる騒動の渦中に叩き込まれることになっていく。物語途中、由奈の独立に合わせて由奈のマネージャーに就任する。
今までの人生がとにかく底辺であったため、自分に対する不信感と自信の無さと劣等感は病的なほどにこびりついている。これはそんな彼が明日へ向かって歩き出していく物語である。
長谷部 絵理子 32歳 女 フリーデザイナー
この物語のヒロイン①。バツ1。女優と見比べても劣らないほどの絶世の美女であり、中学のころから彼氏が途絶えたことが無い。自殺しようとしていたところを修一に助けられ、なし崩し的に彼の家に同居することになる。
高校時代は3年間修一とクラスが一緒であったが、会話をしたことは一度も無かった。だが修一に対し勝手な親近感を抱いており、顔と名前を記憶していた。
八方美人の受け答えをして、誰からも嫌われないようにするのが彼女の処世術ではあったが、常に心の中に虚無の感情を抱えており、自分の意志で何かを決めたことは一度も無かった。
とにかく器用かつ美人であることで、今までの人生で何一つ苦労をしたことが無かった。今の仕事も絵の才能があったことと、由奈や広告代理店の人と知り合ったことがきっかけで棚ぼたで掴んだものである。
自殺のきっかけも離婚ではあるが、それ以前から自分が何で生きているか、それが全く分かっていなかったこともあり、突発的に行ったいわゆるリストカットみたいなものであった。
そんな彼女が自分と一切関わりあう事はないであろう修一と関わり、そして彼の生きざまを見て自分の人生を見つめなおしていくことが、物語の骨子である。
佐々木 由奈 32歳 女 女優
この物語のヒロイン②。芸名は倉島千恵であり、月9のドラマの主演を務めるなど、今最も売れている大女優とされている。
絵理子とは大学が一緒であり、そのころからの友人である。割と世話焼きタイプであり、そんな彼女にとって絵理子は都合よく手のかかる、ペットみたいな存在であった。彼女の元旦那を紹介したのも由奈である。
修一とは喧嘩友達のような、きさくな関係を構築していく。彼の頭の回転の速さに着目し、物語途中で独立した女優となり、仕事上のパートナーとして修一を指名する。
バラエティなどにも出演しているため、仕事で全国を飛び回っている。そのため決まった定住先を持たず、絵理子の一件で修一と関わったことで、彼女も修一の家に同棲することになる。
実は発達障害を抱えた兄がいたが、両親はそんな兄より出来のいい絵理子をかわいがった。兄とは仲が良かったが、兄は自分の人生を苦にして自殺してしまう。そしてそれをきっかけに家族とは絶縁状態である。
修一に対して、兄の姿を重ねてしまっており、関わりあっていくうちに複雑な感情をいだいていくことになる。
山北 昇 32歳 男 広告代理店勤務
修一、絵理子の高校の時の同級生。広告代理店のCMディレクターとして働いており、由奈が出演するCMも何本か担当している。
既婚者ではあるが、高校の時に絵理子に恋心を抱いており、その気持ちを消化しきれていない。修一に対しては心底見下しきっており、人間以下のゴミと思っている。
しかし物語途中で修一と再会し、由奈や絵理子と同居しているという事実を知ってしまい、嫉妬に狂って大事件を起こすことになる。
〇舞台設定
・修一は江戸川区の端っこの住まい。高校も江戸川区。修一は実家を出ておらず、絵理子は実家は出てはいるが、元旦那と市川市に住んでいたので、大分近かった。
・修一の部屋は2DK(洋室・和室)+物置の構造。修一は物置で寝ており、絵理子は和室、由奈は洋室で寝ている。