あらすじ
白鷺澪は、学年一の「高嶺の花」。
容姿端麗、成績優秀、常に冷静沈着。男子だけでなく女子からも憧れられる、近寄りがたいクールビューティ――と、周囲からは思われている。
だが、その実態はまるで違う。
入学初日、極度の人見知りで緊張して何も喋れなかっただけなのである。
だが、周囲からは
「白鷺さんってクールなんだね」
と勝手に勘違いされてしまった。
その場で訂正することもできず、
「明日こそ本当のことを言おう」
と思っているうちに一年以上経過。
いまさら素の自分を見せることもできず、今日も「完璧で冷静な白鷺様」を演じ続けている。
そんな澪には、半年間片想いしている男子がいる。
隣の席の新藤陽。
優しくて自然体で、澪にも普通に話しかけてくれる彼のことが好きなのだが――澪は彼の名前を呼ぶことすらまともにできない。
なぜなら、新藤と何かしようとするたびに、澪の頭の中では五人の「白鷺澪」による恋愛脳内会議が開催されるからだ。
欲望のまま突撃を主張する「強硬派澪」。
傷つくことを何より恐れる「保守派澪」。
完璧な高嶺の花というイメージを守ろうとする「体裁派澪」。
少し優しくされただけで結婚まで妄想する「妄想派澪」。
そして四人をまとめようとして毎回失敗する「議長澪」。
基本構図は、
強硬派+妄想派=賛成。
保守派+体裁派=反対。
最後の一票を握る議長=決められない。
そのため、
「名前で呼ぶ」
「一緒に帰る」
「夏祭りに誘う」
「手を握り返す」
という、普通なら些細な恋愛イベントさえ毎回大紛糾。
そして長い会議の末、澪本人は最悪の選択肢を選んでしまう。
一方、新藤も澪のことを少しずつ気にし始めている。
しかし澪は、好きすぎるあまり、
相合い傘を断り、
手を握られれば即離し、
好きな人を聞かれれば「いません」と即答する。
当然、新藤から見れば、
「俺、白鷺さんに嫌われてない?」
としか思えない。
澪は恋を進めようとするほど新藤に「脈なし」と誤解され、新藤は嫌われていると思うほど澪から距離を取ろうとする。
両想いになれるはずの二人が、自分たち自身のせいで恋愛難易度を上げ続ける学園ラブコメ。
※カドコミ漫画原作コンテスト【ナツガタリ'26】応募用
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