あらすじ
「愚図が」
孤独な侯爵令嬢アマリエは、兄に冷たく突き放された。
雨の中に転がり落ちた彼女に手を差し伸べたのは、黒薔薇と謳われる第一皇女パトリシア。
サロンへ連れ込まれ、温かく迎えられたアマリエは困惑しながらも、その優しさに心を揺さぶられる。
翌日も呼び出されたアマリエは、パトリシアの手によって「変身」を施され、お願いを一つされる。
彼女は忘れていた。薔薇には棘があることを。
かくして虐げられ令嬢は皇族に振り回され始め、本人の意思を無視したシンデレラ育成の学園ロマンスが幕を開ける。
【登場人物】
アマリエ・グリーヴァンス(二年生)
外見:くせの強い赤毛、緑の瞳。整えれば高位貴族らしい端正な顔立ち。
(元は伸び放題で絡まった長髪→肩を少し越す長さ・眉上の前髪に)
身分:グリーヴァンス侯爵家長女。貴族学院二年生。
性格:引っ込み思案でおどおどしている。人前で萎縮し、社交ができない。一方で内面は聡明で機転が利く。
背景:「アマリエ(愛される人)」という名を与えられ、幼少期は最上級の教育を受け、兄より学習が早い秀才だった。しかし性格が変わらず、学院では「だめな方」と呼ばれ友人もいない。両親にも見限られ、現在は物置で寝泊まりしている。
パトリシア・グランディヴェル(黒薔薇姫)
外見:緩いウェーブのかかった黒髪(腰まで伸びた長髪→肩上)、紅い瞳と唇、白い肌。国一番の美女と謳われる長身の少女。
身分:グランディヴェル皇国第一皇女。貴族学院三年生。
性格:優雅で人当たりが良いが、狙った獲物は決して逃さない策略家。表向きの優しさの裏に強い執着と計算がある。
ローグヴァルト・グランディヴェル
外見:黒髪オールバック。冷たく切れ長の紅い瞳。
身分:グランディヴェル皇国皇太子。パトリシアの弟。貴族学院一年生
性格:無骨で口数少ないが、責任感が強く不器用に優しい。人の顔を覚えるのが極端に苦手という王族として致命的な弱みを抱えている。
マクシミリアン・グリーヴァンス(名前は本文中で明示されず)
外見:くせの強い赤毛の短髪、緑の瞳。
身分:グリーヴァンス侯爵家の嫡男。貴族学院三年生
性格:妹に「愚図」と冷たく言い放つ冷淡な人物。
エドマンド・ヴェルストラーテン(名前は本文中で明示されず)
身分:ヴェルストラーテン侯爵令息。皇国の宰相補佐。パトリシアより五歳年上。
性格・特徴:仕事一筋の男。三年前に婚約破棄をされて以降、新しい婚約者を作らず仕事に打ち込んでいる。女性の機微を読むのが苦手。資料を睨むように読む癖があり、熱い飲み物やお酒が苦手という一面もある。
※特に指定がない限り登場人物の服装は制服(白い詰襟、白いセーラー&プリーツスカート)
※ただし女生徒は各自制服をカスタマイズして実家の裕福さやセンスの良さを表す文化あり。