あらすじ
高校一年の五月。
人付き合いに少し距離を置きがちな今井蒼汰は、明るく感性豊かな少女・夏海と出会う。
二人を結んだのは、地元出身のロックバンド《紅月の楽団》だった。
同じ音楽を好きになり、放課後を一緒に過ごし、やがて恋人同士になる二人。
けれど高校二年になり、将来について考え始めた頃から、その関係には少しずつ亀裂が入り始める。
美容師になる夢を追う夏海。失敗してほしくない一心で、学費や収入、将来のリスクを調べ、正しいと思う答えを差し出し続ける蒼汰。
それはすべて、彼女を大切に思ってのことだった。
なのに、なぜ夏海は傷ついていくのか。
「たまには間違ってる私の横にいてよ!」
善意も、正論も、根拠もある。それでも、人を傷つけることがある。
正しさと優しさは、本当に同じなのか。
二人の出会いから恋、破局、そして高校卒業までを描く、ほろ苦い青春恋愛ヒューマンドラマ。