あらすじ

君と、私の余白。 「来年の夏も、また一緒にここ来ような」 そう言って笑った君の顔を、私は今でも覚えている。 高校二年生の夏。 桜井美月には、二年間付き合っている恋人・朝倉湊がいる。 幼い頃からずっと一緒だった二人にとって、放課後に並んで歩くことも、くだらないことで笑うことも、帰り道に「また明日」と手を振ることも、当たり前の日常だった。 ずっと続くと思っていた。 何年経っても、隣にいると思っていた。 ――あの日までは。 それから少しだけ、世界が変わった。 見慣れた景色なのに、どこか懐かしい。 知っているはずの場所なのに、何かが足りない。 湊も時々、何かを思い出そうとするように空を見上げる。 「なぁ、美月」 「ん?」 「俺たちって……いつから一緒にいたっけ?」 「……ずっと前からでしょ」 そう答えると、湊はなぜか寂しそうに笑った。 二人には、まだ一緒にいられる時間がある。 笑って、泣いて、喧嘩して。 いつも通りの毎日を過ごす。 ただひとつだけ。 その時間には、誰にも知られていない秘密があった。 これは、 終わってしまったはずの恋に残された、ほんの少しの時間。 そして、 君と私の間に残された、最後の「余白」の物語。

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エブリスタ
エブリスタ2026/09/07
  • 現在の作品君と私の余白。