あらすじ

村で暮らす少年フィンは、少し怠け者で、よく喋り、よく笑う、ごく普通の少年だった。 母や祖母に叱られ、友人たちとくだらないことで笑い、村の小さな出来事に大騒ぎする。 そんな何気ない毎日が、いつまでも続くと思っていた。 しかし、ある夜。 村は突然、戦火に呑まれた。 地下の貯蔵庫へ隠される直前、母から小さな木の欠片を託されたフィンは、「必ず迎えに来る」という言葉を信じて、ひとり朝を迎える。 けれど、母は戻ってこなかった。 家族も、友人も、帰る場所も失ったフィンは、木の欠片だけを握りしめ、誰も待っていない村を後にする。 ひとりで歩き続ける旅の中で、フィンは一人の少年と出会う。 無口で不器用な少年、レオン。 そして、さらにもう一人。 何かと文句が多く、どこか生意気な少年、マルティン。 最初はただの旅の仲間だった三人。 けれど、食事を分け、仕事を手伝い、くだらないことで笑い合ううちに、いつしか三人は互いを必要とするようになっていく。 失った家族は、もう戻らない。 それでも――新しく出会った誰かとなら、もう一度「帰る場所」を作れるのかもしれない。 これは、大切なものをすべて失った少年が、二人の仲間と出会い、新しい家族を見つけていく物語。 そしていつか、彼らの前に待ち受ける運命は――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/08
  • 現在の作品村を失った少年は、二人の旅人と家族になり、もう一度「帰る場所」を探す