あらすじ
「遂に、この日を迎えました。
サッカー天翔杯1回戦。ようやく実現する、互いのプライドをかけた一戦。
史上初の『江田ヶ浦ダービー』です。
2部リーグで首位を走る江田ヶ浦ユナイテッドに、6部の地域リーグで最下位争いをする江田ヶ浦FCが挑みます。
果たして勝つのは、美しい砂浜と豊かな海産物で有名な日本有数のリゾート地に本拠地を構える、西のユナイテッドか。
ショボい漁港と寂れた商店街くらいしかない、東のFCか。
運命の一戦、まもなくキックオフです!」
「よし…行こう」
明星の掛け声に、江田ヶ浦FCイレブンが頷く。
彼らはこの一戦にかけていた。
裕福な西から流れ着くゴミと汚泥、悪臭。酷い扱いを受けながら、それでも生きていくために西に頭を下げてきた。
実力差はイヤと言うほどわかっている。しかしそれでも、ようやく一泡吹かせるチャンスがやってきたのだ。
明星を先頭に、選手達が大観衆の待つピッチへと向かう。
この日のため全てを捧げて来た。時間も、労力も…道徳も、善性も。
たとえどんな手を使っても勝つ。どんな卑怯な手を使っても。
チームのため、町のため、そして明星は…個人的な復讐のため。
彼らは世紀の一戦へと向かっていく。