あらすじ

※【劇場版】の圧縮前の元原稿になります。展開に大きく相違はございませんが、劇場版より+約10万文字 1980年代、東北・仙台。 地方財界を長く支えてきた名家・薬師堂家の若き当主にして、薬師堂グループ代表を務める薬師堂槙(やくしどう まき)が、三十二歳の若さで急逝した。 遺されたのは、屋敷、土地、会社、莫大な資産、そして一通の遺言書。 「本遺言書執行のため、一名を執行管理者として指名する」 そこに記されていたのは、血縁者でも相続人でもなく、六年前に人材紹介所から派遣されて以来、槙の秘書として仕えてきた嘉内透(かない とおる)の名だった。 なぜ槙は家族ではなく嘉内を選んだのか、その真意を何ひとつ知らされないまま、嘉内は死者が遺した最後の命令によって薬師堂家へ繋ぎ止められ、互いに異なる未来を望む三人の相続人と向き合うことになる。 東京で築いたキャリアを捨て、兄に代わって会社を守ろうとする次男・柊(しゅう)。 家にも会社にも縛られず、京都で医師として自分の人生を築こうとする三男・(いつき)。 二年前に亡くした妻・梓(あずさ)との間に遺された幼い娘を育てながら、現在の暮らしと娘の将来を守ろうとする婿・陽仁(はるひと)。 誰が家を継ぎ、誰が会社を背負い、誰が薬師堂家から去るのか――覆い隠されていた家族の傷が、少しずつその輪郭を現していく。 死んだ当主は、なぜすべてを家族ではなく、一人の秘書へ託したのか。 遺言によって死者と生者の思惑が交錯する 旧家遺産相続ミステリー×主人公総攻めBL。

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カクヨム
カクヨム2026/09/07
  • 現在の作品薬師堂家の未亡人たち【長編連載版】