あらすじ
ひとりの青年が“世界を知りたい”という衝動に呑み込まれていく物語。
雨に沈む長安で目にしたガラスの壺。その美しさに心を奪われた閻無忌は、壺の向こうに広がる未知の世界を夢見る。やがて彼は西域へ旅立ち、砂漠の国・楼蘭で王妃アルティンと出会う。
憧れは恋へ、恋は野心へと姿を変え、閻は異国の宮廷で権力と陰謀の渦に飲み込まれていく。
好奇心が、気づけば国を揺るがす巨大な呪いとなっていた――。
情熱と裏切りが交錯する、壮大な歴史ドラマ。
【登場人物】※ややネタバレ有
・閻 無忌(えん むき)
…本作の主人公。当時の中国を支配していた王朝「漢」に仕える下級文官。「西域(漢から見て西)」に強く憧れている。両親を早くに亡くし、孤児として生活する中で見聞きした西域に心を奪われた。
・アルティン
…本作のヒロイン。楼蘭王の王妃。「漢」の敵国である「匈奴」の姫君で、幼くして楼蘭王との政略結婚を強いられた。妾腹であることから父王から軽視され、楼蘭王からも駒として扱れる中、自分をここから連れ出してくれる「白馬の王子様」への幻想を抱くように。
・趙 破奴(ちょう はど)
…閻の親友。若手武官。武芸に秀で、豪快で友達思い。
・張 騫(ちょう けん)
…漢の伝説的外交官・武将。皇帝の命で西域に派遣され、敵国に10年もの間囚われながらも耐え抜き、任務を遂行して帰還した過去を持つ。
・タシュナ
…楼蘭の老練な宰相。
・楼蘭国王
…楼蘭の芸術家肌な国王。
【地名など】
・楼蘭
…東アジアと西アジアを結ぶ交易路「シルクロード」の途中、沙漠のど真ん中にある都市国家。東西交易で栄えている。
・漢
…当時の中国を支配していた王朝。閻の出身地。首都は長安。
・匈奴
…漢の宿敵。漢の北方、現在のモンゴル高原に本拠を置く騎馬民族。アルティンの母国。
【表記説明】
1. 【】:ト書き(時刻・場所など)。
2. 「」:台詞。
3. ():モノローグ(心の声)/何らかの補足。
4. 〔〕:登場人物の動作。
5. {}:風景/客観的に見た登場人物の動作。
6. 《》:オノマトペ。
7. <>:ページやコマに関する指定。特にこだわりがある場合のみ。
8. なし:人名(後に台詞やト書きが続く場合)/ナレーション/重要なモノローグ