あらすじ

俺が手に入れた能力は【クエスト付与】。 他人にクエストを与え、達成した相手のステータスを上昇させることができる。 ただし、自分には使えない。 他人を強くして何が楽しいんだ。 そう思って、半年間放置していた。 ――ある日、ネットで「危険なチャレンジ」についての記事を読むまでは。 簡単な指示から始めて、少しずつ要求をエスカレートさせていく。 それを読んだ俺は思った。 もし、脅迫の代わりに本物の「報酬」があったら? クエストを達成するたびに可愛くなる。 頭が良くなる。 コンプレックスが一つずつ消えていく。 そんな報酬が本当にもらえるなら、人はどこまでクエストを続けるのだろう。 実験相手に選んだのは、隣の席の三浦琴音。 最初のクエストは、ただ友達に「おはよう」と言うだけ。 それから、勉強する。 運動する。 俺と話す。 俺と一緒に帰る。 一つクリアするたび、彼女は少しずつ変わっていく。 そしていつしか、クエストが表示されないだけで、彼女は落ち着かなくなり始めた。 もちろん、彼女は知らない。 そのクエストを作っているのが、隣に座っている俺だということを。 そして俺も、まだ知らなかった。 報酬を与え続けた人間が、どこまでクエストに従うようになるのかを。

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カクヨム
カクヨム2026/09/07
  • 現在の作品『クエスト・コントロール』――人はどこまでクエストに従うのか